2007年06月01日

「手のしわざ」で、セピア色


携帯で撮った写真を、初めて送信した結果が、これです。私としては、写真をデーターとして、保存しておこうと思ってやった訳ですが、公開されていてビックリ!その後で、意味がわかりました!題もない画像を・・・・チョット、縮こまりました。こんな扱いをして、いい画像ではないのです。
「手のしわざ」という題の、墨一色で描かれた畳3畳はある、絵の部分です。毎年この時期、この作者の作品を観るため、上野に行きます。新興美術展に出展されるのですが、絵から発せられているメッセージに圧倒され、毎年その場で、考え込んでしまいます。
今年の、「手のしわざ」は、人の手がかかわる愚かな行いが、画面一杯に、哀れに描かれています。別の時にまた紹介しますが、その中心となるのは、下半身しか見えない観音像です。おそらく足元に切り落とされている手が、蓮の花や、錫仗を持っていることからして、多分、千手観音だと思います。千手観音とは、千の慈悲の眼と、千の慈悲の手を持つ観音様ということですよね。下半身だけで、手が切り落とされているということは、どちらも、失われ、愚かな行いばかりする人間の「手のしわざ」しかないことを表しているのでしょう。思い当たる場面ばかりで、哀しい限りです。毎年、観るものに強烈なテーマを突きつけることの出来る作者に、感服するばかりです。何故なら、こんなに重いことを問われたら、誰でも、「貴方の生き方は?」と反発するからです。はっきりものを言うことは、自分に枷をはめるからこそ、誰もが自由を謳歌する日本でありながら、「イエス」「ノウ」をはっきりさせない、グレーソーン発言が多いのではないでしょうか。
でも、今年は、画家の心境にいささか変化があるのかなと思います。昨年まで、白に黒(真っ黒な墨)で、字体で言えば、ゴシック体のように、いささかの緩みも遊びもない画面だったのに対し、今年は、墨の色が赤みの入った黒だったからです。それだけでなく、昨年まではあまりなかった濃淡があり、薄いところは、まさにセピア色でした。
黒と赤みのある黒では、私にとっては、大きな意味の違いがあります。私の受けた印象が間違いないか、近く確かめてみたいと思っています。結果をお楽しみに。作者の横顔はその時お知らせします。
絵の全景は、次の無題で公開してしまった画像ですが、向きが90度違いますので、これも、後日。
この絵を見た、5月30日は、心模様は、形もあり、ゴシック体のセピア色の、漢字が頭の中を駆け巡っていました。


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Posted by 色彩カラコ at 11:07│Comments(0)色彩
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