心模様は"侘び"色模様

色彩カラコ

2007年05月14日 10:55


侘しい色ですね。でも、馴染み深い色ではありませんか?このような色のグループは、日本人が長い年月をかけて育んできた日本特有の色調です。"侘び・寂び”と表現すれば、若いひとはともかく、誰もがすぐ思い浮かべれることができる色調だと思います。日本建築、茶道、着物等によく見られる、イエローベースの色にグレイをかけた複雑な色のグループです。パーソナルカラーでは、オータムというグループに入る色です。この色が似合い、着こなせる人は粋な大人ということになります。地味な色でもあるため、野暮くさくならないためには、配色だけでなく、配分も重要です。色の選択に当たっても、センスが試される色調です。突飛な配色になることは少ないですが、難しい繊細な色感覚です。
イエローベースの色は暖色系という表現もされます。暖色系の色は、文字通り暖かい色であり、活力や実りを象徴する色のグループですが、反面、賑やかな色のグループでもあります。しかし、"侘び、寂び”の色調に関して言えば、暖色系であっても、静寂な色のグループと思います。この色の持つ意味は、そのまま、"侘び、寂び”の精神のような気がします。
心の癒しを開放される状態、心が真白な状態と以前は考えていましたが、今は、"侘び・寂び"色の状態、静寂こそ、癒しと思うようになりました。
考えてみれば、白はすごく疲れる色なのです。この続きは、次回。

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